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zoom RSS SAYURI  /Memoirs of a Geisha 

<<   作成日時 : 2005/12/26 12:50   >>

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監督/
ロブ・マーシャル
 
脚本/
ロビン・スウィコード
ダグ・ライト
 
原作/
アーサー・ゴールデン

製作/
スティーヴン・スピルバーグ
ダグラス・ウィック
ルーシー・フィッシャー 

製作総指揮/
ロジャー・バーンボウム
ゲイリー・バーバー
   
撮影/
ディオン・ビーブ 

編集/
ピエトロ・スカリア

作曲/
ジョン・ウィリアムズ

美術/
ジョン・マイヤー   

衣装/
コリーン・アトウッド 

チェロ奏者/
ヨー・ヨー・マ    

ヴァイオリン奏者/
イツァーク・パールマン


出演/
チャン・ツィイー
渡辺 謙
ミッシェル・ヨー
コン・リー
桃井 かおり
工藤 夕貴
役所 広司
大後 寿々花

ケイリー・ヒロユキ・タガワ
テッド・レヴィン
マコ
ランドール・ダク・キム
舞の海


(2005年/アメリカ/2時間25分)

    
  ”芸者の回顧録”

 日本を侮辱する作品だという意見もあるようだが、私は気にしない。アメリカ資本によるアメリカ映画なのである。彼らが好きに作ればよい。史実の場合に考証は重要だとは思うが、この話はフィクションであり、それほど目くじらを立てるようなもんでもない。架空話として割り切るべきであろう。同種類の作品に『ラスト・サムライ』がある。 その反対に怒らないといけないのは『パール・ハーバー』のような作品であろう。
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 話題の中国人主要キャスト、けっこうしっくりいっている。それぞれの個性を上手く活かせる役に就いており、皆魅力が出ている。コン・リーは情熱的。ヨーは冷静さが味。チャン・ツィイーには主役を張る力がある。 このキャスティングを招いた理由は、彼女らと同等の知名度をハリウッドで持つ日本人女優の不在に相違ない。残念だが仕方がない。 

 しかし、もーっと残念なのは、それ以外の脇役(特に女優)に非日本人が多いこと。 姉セツ=韓国系米国人、置屋のおばさん=中国人、こりん=中国人、蟹の先生=キーメイカー……日本人が居ないよ。なにこれ。 日本贔屓なスピルバーグがメガホンを取っていたらこうはならなかっただろう。ロブ・マーシャルは特別日本に関心があるわけではないらしい。

 そのロブ・マーシャル、題材が題材だけに『シカゴ』で見せた女性に対するシニカルな視点(彼のセクシュアリティによるものだと思ったが) をより強めてくるかと思ったが、意外やおとなしく演出は正攻法。策謀を好む女性は2人ほど登場するが、視点はシニカルというよりは、むしろ同情的ですらある。



  弱点は脚本 ネタバレあり

 脚本担当はロビン・スウコードとダグ・ライト。『クイルズ』のダグ・ライトはともかく、過去の作品が『プラクティカル・マジック』というスウィコードには観る前から危惧を感じていたのだが…。

 まずドラマのスケールが小さい。話が一置屋を巡る小さな身内争いに終始している。サユリが芸妓の頂点であるという説得力がないのだ。当時の祇園界隈には6つの花街があったわけで、多くの芸妓が居たはず。あんまり散漫になってもいかんが、もっと花街にスケール感を出して欲しかった。立派なセットが泣いている。 原作がそうだから、と言われればそれまでだが、全体的に狭い話に終始している感がある。
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 ラストの締め方も無理がある。存在感のあった延さんは会長の説明だけで処理されて退場し、「これでハッピーエンド」は無理矢理すぎる。  愛は全てを凌駕する。しかし、なにもかも押し流すこの締め方は何というか・・・・・・少女漫画的だ。 あろうことか謙さんは泣いてるし…そんな姿見たくないのに。

 *ロビン・スウィコードの旦那はニコラス・カザン。『運命の逆転』や『悪魔を憐れむ歌』の脚本家である。その父はあの有名なイリア・カザン監督。



  撮影・音楽・美術 金を払う価値あり

 
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 ディオン・ビーブの撮影が美しい。花街の赤い光、闇の暗さを出した見事な仕事ぶり。ビーブ、『シカゴ』、『コラテラル』といい仕事続き。これだけでもお金払う価値があった。美術も見事(考証がおかしいとか言いっこはなし)。大セットはどこで撮影したんだろうか。

 音楽担当はジョン・ウィリアムズ。巨匠だが、最近はスピルバーグ監督作品か続編大作の仕事が多かった。それ以外の仕事は5年前の『パトリオット』以来のはず(『SAYURI』も一応スピルバーグ制作ではあるが)。 やはり御大、斬新で頭に残る音楽を作る。ハンス・ジマーの『ラスト・サムライ』での芸の無さと比べると格の違いすら感じる。
 あと、ウィリアムズと2大俊英の豪華コラボ。劇中=ヨー・ヨー・マ、エンド・クレジット=パールマンだと思うんだが(自信ない)、音色に聞き惚れる。



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オネイサンのお言葉
Remember, Chiyo, Geisha are not courtesans.
And we are not wives. We sell our skills, not our bodies.
We create another secret world, a place only of beauty.
The very word "Geisha" means artist
and to be a geisha is to be judged as a moving work of art.

忘れたらあきまへんで、千代はん。 芸者は娼婦やない。
女房でもあらへん。あてらは体やのうて技を売るんやさかい。
「芸者」はほんまこれ芸術家の意味やし、
動く芸術作品やゆうて判断されるんが芸者やさかいな。


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 トランス!トランス! 確かに動く芸術、美しいが……芸者はこんな踊りしまへん。
 これじゃ歌舞伎+前衛だ。


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  あんたはあてからみんな獲ってしもたわ! 主役の話?
 パンプキン役の工藤夕貴。『ヒマラヤ杉に降る雪』でハリウッドメジャー進出。その時スタジオから「今後の日本人役を優先的にもらえる」という契約を交わしたはず。この映画までその機会は訪れなかった。

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       ”Sayuri will become a legend.”  さゆりは伝説になるんやでえ
 迫力の怪演を見せる桃井かおり。これだけアクの強い役を堂々演じられたらハリウッドからいろいろと出演依頼が入るんじゃないだろうか。 個人的には山田太一脚本の『男の旅路』で見せた鶴田浩司を想い慟哭する女の役が強く心に残っている。 


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 ”I Want to Become Your Dan-Na ! ” お前の旦那になりたいんや!ええか?ええやろ?
  堂々の力演、役所広司。謙さん以上に印象に残るが、脚本のせいで見せ場は訪れず。


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  会長様の○○氏計画。 
 もし、謙さんが『サムライ』でブレイクしてなかったら、この役は誰の手に落ちた? 私の予想ではチョウ・ユンファだが、それでは『グリーン・デスティニー』と同じメンツになってしまうな。


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  ”I shall destroy you.”  ぐっちゃぐちゃにしたるさかいな。   
 艶。日本人女優でこの役に合う人が思い浮かばない……役自体は脚本のせいで深みのないものだが、コン・リー姐さん、艶。


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 ”チャン・イーモウはあての旦那どす!あんたには渡さへんで!” じゃなくて置屋を巡る争い。英語の中に オキヤ  ダンナ  オカアサン  オネイサン  ミズアゲという言葉が入り交じる。中国人が日本を舞台に英語で演じるという、ややこしい作品。        


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 千代が駆け抜ける「伏見稲荷大社」。抜けた先には寺院の五重塔が?
   
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 千代は願いを込めて神社に拝礼。鈴を鳴らすが鳴った音はゴォォォ〜〜ン。 たまたま近所の寺院の鐘が鳴ったんでしょうね。 



演技 ★★★★★
物語 ★★★★★
映像 ★★★★★
美術 ★★★★
音楽 ★★★★
笑笑 ★★★★★
感動 ★★★★★
興奮 ★★★★★

総合 ★★★★★★★★★★ 
   

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映画「SAYURI」
原題:Memoirs of a Geisha チャン・ツィイーが日本を舞う、「LOVERS」で魅せた得意の舞を、今度は花街を彩る水揚げ前の芸者として、見事な扇さばきで・・・魅せる。 ...続きを見る
茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行...
2006/02/15 01:46

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