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zoom RSS 楽園をください  /Ride with the Devil

<<   作成日時 : 2005/12/13 12:48   >>

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監督/
アン・リー

脚本/
ジェイムズ・シェイマス
  
原作/
ダニエル・ウッドレル

製作/
ジェームズ・シェイマス
テッド・ホープ
ロバート・コールズベリー

撮影/
フレドリック・エルムズ

編集/
ティム・スクワイアーズ

作曲/
マイケル・ダナ

美術/
マーク・フリードバーグ

衣装/
マーリット・アレン


出演/
トビー・マグワイア
ジェフリー・ライト
ジュエル

スキート・ユーリッチ
ジョナサン・リース=マイヤーズ
サイモン・ベイカー
トム・ウィルキンソン 

ジム・カヴィーゼル
ジョナサン・ブランディス
マーゴ・マーティンデイル
ジョン・エイルズ
マーク・ラファロ
ザック・グレニア
セリア・ウェストン


(1999年/アメリカ/2時間18分)


  ライド・ウィズ・ザ・デヴィル

 アン・リー監督の『ブロークバック・マウンテン』が好評だ。アカデミー賞候補と呼び名が高い。リー監督作としては『いつか晴れた日に』、『グリーン・デスティニー』に続くアカデミー賞トライアルだ。

 でも、私にとってはアン・リー監督のこの一本と言えば『いつか晴れた日に』、『グリーン・デスティニー』でもなく、この『ライド・ウィズ・ザ・デヴィル』だ。 この知名度が低く、不遇な作品は『ブロークバック〜』に先駆ける台湾人リー監督によるウエスタンだ。

 本当に不遇な作品だ。本国アメリカでは9月末日という中途半端な時期に、中途半端な60館という劇場数で公開され、60万ドル(制作費は3800万ドル。大赤字!)という超低興行に終わってしまった。トビー・マグワイアは『スパイダーマン』に出演する前でスターというほどの存在でもなかったし、興行では不利なウエスタンというジャンルでなおかつアメリカ人同士が殺し合う暗い話。批評家に絶賛されたわけでもない。確かにヒットする要素は乏しいかもしれない。

 日本ではより不遇だ。『楽園をください』というちょっと軟弱なタイトルが付けられ公開されたが、やはりひっそりと興行を終えた。私はこれを劇場で観ることが出来なかった。 そしてビデオ。レンタル店に列んだタイトルはなんと『シビル・ガン 楽園をください』……バカモーン!

 まあ、売りの少ない作品なので『ヤング・ガン』のように売りたいのは分かる。しかし、このドラマを若手俳優のドンパチが売りの作品にされたのでは映画が可哀想だ。 ほんと、不遇な作品だ。


  物語

 1860年代(今から150年前くらい。日本では…幕末の動乱だ)のアメリカ南部。南北戦争のまっただ中、正規軍の他に民間義勇兵集団(南部は”ブッシュワッカーズ”、北部は”ジェイホーカーズ”。他に北部の”ボーダー・ラフィアン”が有名だが、この映画には出てこない)も戦闘に身を投じていた。
 主人公はミズーリのドイツ移民の息子ジェイク・ローデル。彼も親友ジャック・ブルと共にブッシュワッカーズに身を投じ、北軍と戦う…………これが導入部。
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  感想  

 正直、中盤にある史実再現「ローレンスの虐殺」まではそれほど面白くはない。殺伐とした雰囲気は出てるが、演出にメリハリがあるわけでもなく、単なる若手競演西部劇の淡々バージョンに見えなくもない。音楽もミスマッチ。
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ローレンスの虐殺
 1863年(新撰組の結成年だ)の8月23日、北軍の小隊が駐留するミズーリの街・ローレンスにウィリアム・クアントリル率いる南軍派ゲリラ軍が殺到、兵士を含む街の男約180人を殺害し、街を略奪放火した。この映画の主要登場人物(男)は皆この場に居合わせている。

 その「ローレンスの虐殺」シーンは確かに派手なスペクタクルで目を引くには違いないが、それ以上にこの作品の主題が見えてくる分岐点でもある。俄然、映画が面白くなる。

 ジェイクは自軍の一方的な虐殺ぶりに愛想を尽かし、上官や好戦派の仲間との決裂は決定的となる。黒人奴隷兵のホイトは主を失い、それをきっかけに人生の目的を見つける…。
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 アン・リーらしさが出てくるのはそれ以降、ジェイクが安住を知るまでだ。亡き親友の恋人スー・リー・シェリー(シンガーのジュエルが演じる。なにかレネー・ゼルウィガーに似てるような)との天の邪鬼な掛け合い、ホイト(最初はニガーとして軽蔑していた)との無骨な友情、トム・ウィルキンソン&マーティンデイル扮するおせっかいな夫婦の温かさ、といったものが淡々と心地よく描かれる。
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 トビー・マグワイアはどんな映画でも存在感を発揮する不思議な個性の持ち主だが、この映画でも独特の雰囲気を出している。童顔だが、銃で相手を威嚇する表情には百戦錬磨の凄味がある。女との不器用なやりとりもなんだか可笑しい。
 他に微妙な身分を生きるホイト役のジェフリー・ライト、サディスティックで白面が不気味なジョナサン・リース=マイヤーズが印象的。 
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  南北戦争の亡霊

 南北戦争(市民戦争 Civil War)はアメリカが経験した唯一の内戦だ。北軍の勝利に終わり戦いが終わると、「支配」されてしまった南部は深い傷と喪失感と背負ってしまった。クリント・イーストウッドの傑作『アウトロー』(これも舞台は南北戦争後のゲリラ狩り)で主人公ジョージー・ウェルズは言う「俺たちは戦争で少しづつ死んだんだ」。 ウェルズは戦いから身を引く選択を下すが、亡霊のように戦い続ける者(判官贔屓で話に尾ひれが付いてるが)もいた。今度ブラッド・ピット主演で映画化されるジェシー・ジェームズなどはそうだ。

 ジェシー・ジェームズはこの映画では登場しないが、彼の兄が属していたゲリラの司令官であったウィリアム・クアントリルが出てくる。「俺は敵の慈悲を期待しない。敵も俺の慈悲を期待するな」と言い放ち、ローレンスの虐殺を引き起こした20代半ばの若き司令官でもある。その後、北軍の待ち伏せで殺された。
 コメディアンのジョン・エイルズが彼に扮し、ヒトラーみたいな勿体つけた演説を見せる。出番は少ないが印象に残る。
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 ジム・”キリスト様”・カヴィーゼルが扮するビル・アンダーソンも実在の人物。主人公ジェイクの上官で、映画の逸話にある通り、妹たちが北軍収容所で事故死を遂げて以降、復讐の亡霊と化した人物だ。彼もローレンスの虐殺に参加したが、その後はやはり殺された。



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▲ ジョニー・デップのそっくりさん、スキート・ユーリッチは何処へ行った? この映画でも出番は・・・


演技 ★★★★
物語 ★★★★
映像 ★★★★
美術 ★★★★★
音楽 ★★★★★
笑笑 ★★★★★
感動 ★★★★★
興奮 ★★★★★

総合 ★★★★★★★★★★ 8点


オフィシャルHP(日本) けっこう詳しい
http://www.asmik-ace.com/Rakuen/index2.html
 
    

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